「三国志読本」の対談
先日から読んでいる「三国志読本」は、3部構成となっていて、この前は「自作解説ー三国志の世界」を読んだが、今日は第2部の「対談ー歴史小説を語る」のページを読み、少しだけ第3部に入ったところだ。
毎日の通勤時が読書タイムなので、常に片手につり革、片手に本、時々スマホというスタイルはほぼ変化しない。それにしても、飽きない本だ。
もちろん宮城谷氏の豊かな知識にひたる感触は心地よいが、この第2部は、その対談そのものが魅力的だ。対談者は6名。
水上勉、井上ひさし、宮部みゆき、吉川晃司、江夏豊、五木寛之。
作家の4名については違和感ないが、吉川晃司と江夏豊という人選は、ちょっとインパクトがあった。また、それぞれの作家との対談一つひとつがとても面白く読める。作家どうしの対談というのは、本当に話題がつきない感じだ。どんどん話が連鎖していく。
宮城谷氏がまだ売れない作家だったころの話で、井上ひさし氏の作品「四千万歩の男」という作品に触れられた。これはあの地図を作った伊能忠敬の話だそうで、伊能忠敬が55歳を越えてから一念発起して日本全国の測量の旅に出かけたというエピソードを紹介していた。この本も是非読んでみたい。
ところで、先の意外な二人。吉川晃司はバク転できる運動能力抜群の芸能人というイメージしかなかったが、宮城谷氏と十分に「三国志」について語り合えるほどの中国史通だった。それでも、宮城谷氏を心から尊敬しているのが伝わってきたとても心地よい対談だった。
もう一人江夏。彼が司馬遼太郎マニアだと知らなかった。ファンというよりマニアといっても良いだろう。
それぞれの対談のなかみもとても楽しめたが、もう思い出せない(笑)。ともかく、楽しい本であることに間違いはない。