気ままな読書ライフ

気ままな読書日記

生きるとは物語をつくること

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毎日、ブログを更新したいものだと思いながらも、、、、会社から戻ってくると、「まっいいか」という気持ちが出てしまい、結局もう10日もたってしまったか。ブログの名前どおり、「気まま」にやっていこう。

ともかくどんなことでもいいから、読んだ本について、読んだ内容について、著者について、気に入った表現について、考えたことについて、その他新聞記事でも、雑誌でも、「読む」ことに関わることを気ままに書いていこうと思う。

 

宮城谷さんの「三国志読本」はとても面白かった。満足度は☆5つ。特に第2部、第3部の対談が面白かった。宮城谷さんは本当に知識が豊富だし、特に古代中国へののめり込み型が半端ないので、どんどん話に引き込まれていくし、対談者がまたその筋のプロ中のプロを選ばれていたので、ワクワクしながら読み進めた。漢字の白川静氏との対談なんかは、まるで子弟対談のようで、対談者本人たちの楽しさがにじみ出ていたように思う。

 

この本を読んで、新たに読みたくなった本が相当増えた。もちろん宮城谷さんの著作をもっともっと読みたくなった。

 

しかし、すでに図書館から借りていた本の返却期日もあるので、まずはそちらから読み進める。

 

河合隼雄先生と小川洋子さんの対談本「生きることは自分の物語をつくること」を読んだ。タイトルに興味がわいたことと、心理療法家の河合先生と作家の小川洋子さんの対談ということに興味がわいて、図書館に予約したものだ。

 

第一部は、小川洋子さんの「博士が愛した数式」を話題として対談されている。ずいぶん前に読んで感動して、ビデオも借りて観た記憶がある。

 

河合先生も数学科を卒業され、数学の教師もされていたので、博士の気持ち、博士の教え子ルート君の気持ち、素数のことなど、自身の体験からも話されていて興味深く読んだ。

 

第二部は、作家と心理療法家のそれぞれの立場からの対談。心理療法家の河合先生は、クライアントの治療で箱庭療法というのをされることがある。この箱庭療法が、クライアントさんの「生きること」に直結する治療の一つだ。生きることに意味を失ったクライアントが「生きよう」と思うきっかけになったり、クライアントの心の状態を河合先生が知ることにより、治療を進めていくための手立てになるものだ。

 

一方、小川さんは作家として、「小説を書く」ということがどういうことなのかを対談を通じてさらに自覚していかれる。

小説を書くということは、自分自身の物語を綴ることでもあり、世の中のいろいろな人たちの生きることを綴ることでもあるということを述べられていたと思う。

 

心理療法家の河合先生の仕事も、作家としての小川洋子さんの仕事も、ともに人の「生きること」を支える仕事なのだなと、共通点を見ることができたような気がする。