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「不定愁訴」・・・自律神経を整える

 

読むだけで自律神経が整う100のコツ 決定版

読むだけで自律神経が整う100のコツ 決定版

 

 

最近、健康本を意識的に読んでいる。やはり、「健康」はすべてのことがらの大前提だ。何事も「体が資本」であるので、現状の不安要素を解消すると同時に、今後良い状態をキープするための情報収集もまた目的である。

 

本書で使われている「不定愁訴」という言葉。恥ずかしながら、自分はこの言葉との出会いは今回初めてであったように思う。この言葉の意味は正直知らなかった。

この言葉は「臨床用語」として随分昔から使われているようであるが、自分の日常の中ではこれまであまり聞いたことがない。しかし、その内容は「頭が重い、イライラする、疲労感が取れない、よく眠れない、なんとなく体調が悪い、だるい」というような体の症状を示す言葉であり、非常に身近な感覚である。医者に診てもらっても特に悪いところはないようなんだが、こういう症状があるというのが、この「不定愁訴」だ。

 

今年は1月20日が「大寒」で、「立春」は2月4日のようである。「春」という言葉を聞くだけでちょっと嬉しくなるが、まだまだ寒い日が続いている。そして、寒さのせいか、循環器系に気になる日が続いていた。恐らく不整脈が出ているためだろう。

 

腰が痛いなら腰痛体操など自己努力による対処も可能であるが、「心臓の動き」については自律神経によるものであり、自分の意思でその動きをコントロールすることはできないのが不安なところである。であるので、今回は「自律神経」に着目してみようと思った。もちろん、コロナウィルス対策への警戒も必要である。

 

Amazon Unlimitedというサービスは、サービス対象の本であれば何冊でも購入することなく無料で読める、というありがたいサービスである。その対象本には小説の類はあまり含められていないが、健康本に関してはけっこう対象となっているものが多い。上記の本もその対象である。

 

本書では、「自律神経」について、このように説明されていた。

「交感神経と副交感神経が互いにバランスよく働き、心臓を動かし、体温調整し、生命維持に直接関係する神経であり、意志でコントロールできないもの。」

 

そして、その交感神経と副交感神経のバランスは、次のような事象で崩してしまい、その結果「不定愁訴」を招いてしまうと書かれていた。すなわち・・・

・強いストレス

・不規則な生活リズム

・ホルモンの分泌失調

・生活環境の変化

 

交感神経は「起きているときの神経、緊張しているときの神経」と言われるのに対し、副交感神経は「寝ているときの神経、リラックスしているときの神経」と言われる。

 

例えば起きているとき、「頭が重い」とか、「なんとなくだるい」とか、「めまいがする」などは、交感神経が鈍っている状態にあるということだ。確かに、不規則な生活リズムのときには、ホルモンの分泌失調などでこういうことが起こるような気がする。

 

一方起きているときに、「イライラする」「動悸がする」「血圧が高い」などは、交感神経が活発すぎることによるものだそうだ。これは連動しているなぁ・・・。イライラすると不整脈が起こったり、血圧が上がるというのは経験的に理解できる。ストレスが要因の場合が多いのかなと感じる。

 

逆に寝ているときに、副交感神経が活発すぎると、「便秘」になったり、「胃もたれ」がしたりするが、副交感神経が弱まっていると「不眠症」となったり、「慢性疲労」につながったりするということだ。

 

自分の場合は、不整脈や高血圧などは「交感神経が活発すぎる」ということになる。つまりストレスが大きいのか、自分のストレス耐性が低いとか、そういうことが要因だ。例えば、「寒すぎる」というストレスに対し、緊張し→交感神経が過敏になり→不整脈という流れが考えられる。そうすると、衣類や室温で温かくする、体が温まるものを食べる、運動をして体を温めるなどが対策として浮かんでくる。

 

そうすると、まず2ステップ考えられるかな。

まず、自身の自律神経の機能を正常に保つこと。交感神経・副交感神経の切り替えを適切にし、それぞれの神経が活発すぎず弱すぎず適切に働くようにすること。自律神経失調状態にならないようにすることが基本だ。

 

次に、もし交感神経や副交感神経が適切に機能していないとき(活発すぎたり、弱すぎたりのとき)に、食事、体操、マッサージなどの対処療法的なアクションをうまく取り入れれば改善効果があるということだ。

 

本書によれば、副交感神経が交感神経に切り替わるのは、午前5時くらいとされていたので、そうであるとすれば「5時起き」というのが、一番よい起床タイミングとなる。これを規則正しく行えるとよいように思える。

 

また、風呂のアドバイス、「夜はぬるめ」「朝は熱め」も納得できた。

夜の就寝前に、熱い風呂で交感神経を活発にしてはいけないが、朝の起床時に熱めのシャワーや入浴で交感神経の活発化を促進するのはよさそうだ。スタンフォード式快眠術で、就寝前の入浴を実践するにも、「熱すぎ」はダメということになる。

 

本書には、100のコツとして、食事(ロイヤルゼリーがよいとか、ビタミンB12がよいのでそれを含む食べ物がこれだとか)、どのツボが冷え性に効くだとか、細かな豆知識が書かれている。

 

理由もなく「こういう体操がよい」的なことも書かれていて、疑い深い自分には「ほんとかよ」と思うような記述も多かったが、そういうところは対処療法的な部分であって、まずは仕組みに則って生活しようという意識が大事かなと感じたものである。