気ままな読書ライフ

気ままな読書日記

通勤電車で寄席を楽しむ

 

古典落語(上) (講談社文庫)

古典落語(上) (講談社文庫)

 

 

このシリーズは、「上」「下」「続」「続々」「続々」「大尾」の6巻ある。

発刊当時、あまりにも面白くて虜になり、「続々」くらいまでは買い続けたように思う。この表紙のデザインがシリーズで統一されていてコレクション感覚でもそろうと心地よかった。このデザインいいな~と思う。

 

今回、これをkindle本で見つけ、懐かしくなって再読した。この「上」巻だけでも数えてみると32のネタが収められていた。誰もが知る「まんじゅう怖い」や「時そば」なんかもこの巻に収められている。それにしても、落語ネタがこんなにたくさんあるということ自体驚きだ。

 

落語を寄席でライブで楽しむのが、本物の落語ツーであるとは思うが、自分はどちらかというと読書の延長線上で落語本を読んでいるので、ほとんどライブでは聞かない。

もちろん聞けば楽しめる自信はある。

 

本書のネタを幾つか読み進めて、そのネタをユーチューブで検索して、映像ライブで楽しむという方法もある。先日風呂にスマホを持ち込んで聞いていたら、長湯効果で汗をかいて数百グラム減量できていた。落語はダイエットツールとしても活用できるのである(笑)。

 

今回は、通勤時にもよく読んだ。本を二種類持っていき、サブの本がこの落語だ。

小説ならショートショート感覚で、メイン本に読みつかれたときに、こちらを出して気分転換に読むというような感じだ。

 

ところで、電車の車中で「古典落語」を読む場合には、注意が必要である。特に、初めて読む場合には、注意が必要である。今回は再読であったので、自分自身も免疫ができていたが、初読のときはワナにハマった。ネタの幾つかに、爆笑モノがある。

今回の「上」の中では、「千早振る」「転失気」「もと犬」なんかが、自分のツボにはまってしまったネタである。

 

突然こみ上げてくる笑いに堪えようにも堪えようがなくなる。車中だからと無理して堪えるとよけいにおかしくなってきて、肩が小刻みに震えるのを抑えられずに、涙目を本で隠しながら、必死で声が出るのを抑えるという状況に陥ってしまうのである。

 

こういう思いをしたのは、さくらももこの随筆か、浅田次郎の「勇気凛々瑠璃の色」シリーズがを読んだときくらいだ。

 

通勤でストレスがたまったときや、落ち込んでしまったようなときには、気分転換にも「落語」はなかなか良いと思う。落語ネタには、江戸時代のあっけらかんとした庶民が登場し、そのおおらかさにストレスが和らげられないでもない。

 

久々に「勇気凛々」を検索してみたら、合冊本になってるんだ。