気ままな読書ライフ

気ままな読書日記

「龍馬の炭焼珈琲キャンディー」を舐めながら

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先日100円ショップでデスクに備えようとオヤツの瓶を買った。小さな喜びである。

瓶だけではさみしいので中身もついでに買うことにしたのだが、この「竜馬が惚れた炭焼珈琲」っというキャンディーに目が留まり、思わず買ってしまった。このキャンディーには、一袋ずつ竜馬の名言が書かれている。

 

今日つまんだ袋には、「俺は、明日の俺ならず」by龍馬 と書かれていた。ほかの袋にもそれぞれ違う言葉が書かれている。楽しい!(笑)

 

しかし、こうして昼間からブログを更新できるのもあとわずかだ。4月1日から新しい会社に就業するにあたり、入社関係の書類を整えるとともに、体調を整えている。今日はあらかじめ予約していた健康診断に出向き、一連の検査を終えてきた。少々不安があった循環器も大きな問題なく、無事「診断書」を入手してきた。

 

午後からはおとなしく自宅待機だ。無駄に動くのは新型コロナ的に危険である。

 

先日、「坂の上の雲」の第二巻を読みながら、正岡子規の人物に非常に興味がわいてきたが、今日はもう一度先日読んだ夏井いつき先生の「子規365日」を開いてみた。

毎日一句、子規の句が楽しめるつくりとなっているが、今日の句はこれだった。

 

3月27日 「足音にはつと散りけり柳鮠(やなぎばえ)」

 

夏井先生もこの「柳鮠(やなぎばえ)」というのを調べられたようで、東京ではウグイ、琵琶湖ではオイカワ、高知ではカワムツ、要は春の5センチ足らずの柳の葉に似た魚の総称ということだそうだ。

 

この句は1893年の作だそうで、まだ従軍に行く前の比較的元気なころに作った作品だ。

 

坂の上の雲」は次の第三巻を読み始めたいところだが、どうも子規の人物に意識が言っている中で、この前、青空文庫から「子規の画」というのを読んだという人がいたので、読んで見た。これは、夏目漱石が書いた、日記文のようなエッセイのような作品だ。

子規の画

子規の画

 

 

漱石は、子規が描いた画をたった1枚持っていると。亡き友の記念として持っているのだが、袋に入れて保管していたので、そのうちにどこに保管したかわからなくなりそうなので、それと子規の手紙とを表装したという話だ。

 

漱石はその子規の絵について、いろいろと語っている。一輪挿しの東菊を描いた絵のようで、それが時間をかけて描いてくれたわりには、それほどうまいとは思えないことに気づいたようだ。

 

10年前にに亡くなった子規を思い出しながら、やつは「人間として、また文学者として、最も「拙」の欠乏した男であったなぁ」と回想している。めぐりあったことがない「やつの「拙」を笑う機会めぐりあったこともなかったよなぁ」とも。

 

しかし、「こいつは、下手くそだ。笑えるぜ」とその画を見ながら、ニンマリしている漱石がいる。

 

「だだ画がいかにも淋しい。でき得るならば、子規にこの拙なところをもう少し雄大に発揮させて、淋しさの償としてかった」というのが締めの言葉だ。

 

旧友を懐かしむ漱石の心が伝わってくるようだ。